皆さんはふだん美術館に行ったとき、どのように絵画や美術品を鑑賞していますか?
最初のうちはじっくり鑑賞していても、鑑賞方法が分からずに、なんとなくで終わってしまうという方も多いのではないでしょうか。
「ただ眺めるだけ」になってしまわないよう、まわり方のコツやおすすめの鑑賞方法をご紹介します!
目次
1枚ずつじっくりと見すぎない!
「せっかく美術館にきたのだからしっかりと丁寧に鑑賞しよう!」と思う方もいるかもしれません。
しかし一つ一つをじっくりと見ると心身ともに疲れてしまいます。その結果、記憶も薄くなってしまって感動が無くなることに繋がりかねません。
もちろん「全部をまんべんなく見て回るスタイルが自分に合っている!」という人はその方法でいいのですが、自分でルールに縛られる必要はありません。それぞれ好きに楽しむことを目標にしましょう。
印象に残るような素敵な1枚に出会えれば、それだけで美術館へ赴いた価値はあるはずです!
まずは早足で最後まで見る
1周目:自分が気に入る作品を見つける!
まず1周目は全体をパパっと一通り見て回ります。
大体1つの作品を10秒くらい見たら、次の作品に向かいましょう。
1周目の段階では、気に入った作品を見つけることが目的なので、作品も添えられている説明文もじっくり見る必要はありません。
2周目:気に入った作品を鑑賞する!
1周目でなんとなく作品に目星をつけたら、その中の気になった絵やよく分からなかった絵をじっくり楽しみます。
また、この2周目で、絵画や作品の説明文や紹介文も初めて読むことをお勧めします。
たいていの場合、作品の隣には作品について書かれた説明文のプレートが添えられていますが、一つ一つ読んでいると膨大な量になってしまいます。
自分の印象に残った作品に集中するためにも、説明文も2周目以降で気になった作品のみ触れてみることをおすすめします!
3周目:気が済むまで鑑賞する!
そして最後は最も気に入った作品を、心ゆくまでジーっと堪能します。
作品を鑑賞しながら、
・なぜ好きになったのか
・どんな部分がそう思わせたのか
・作者はどんな思いで作品を制作したのか
・ほかの人ならどう思うのか
などを考えます。
目の前の作品について色々考えてみることで、自分なりの解釈ができて楽しくなりますよ!
もし自分が購入するなら?
なんとなく全体を見て回ることが難しい場合、「どれか1つ買うならどれにするのか?」を想像しながら鑑賞するのも1つの手です。
そうすればパッと見たときに「好きか嫌いか」「可愛い」「かっこいい」といった自分軸で作品を見ることがしやすくなります。
もし気に入った作品があればミュージアムショップでポスターやポストカードを記念に購入するのもいいですよ!
美術館によってはユニークなグッズや、期間限定の企画展グッズなども販売されているので、ぜひ鑑賞後に立ち寄ってみてください。
絵画やギャラリーを家に帰ってからも見返したい!というときにおすすめです。
家族・恋人や友達と鑑賞する
1人でリラックスしながら作品を鑑賞するのもいいですが、家族や友人同士で美術館巡りをするのも鑑賞後に意見交換ができてとっても楽しいです。
自分の周りに美術に詳しい人がいれば一緒に行って解説してもらうことで、初心者には知り得ない楽しみ方やポイントを教えてもらえたりして、刺激になると思います。
また、慣れてきたら美術館にあまり行ったことのない人を誘ってみると、仲間が増えて楽しいですよ!
あらかじめ気になる作品をリサーチしておく
展覧会には目玉作品や、メインでフィーチャーされているアーティストがいます。
見たい作品を下調べしておくと、当日のまわり方が立てやすいでしょう。
さらに作品や作者についてのバックグラウンドをなんとなくでも知っておけば、より一層楽しめると思います!
音声ガイドはどっちでもいい
美術館の企画展では、展示物について説明してくれる音声ガイドを借りることができます。
しかし無理して借りる必要はありません。
好きなアーティストや作品がいる場合や、もっと知識を増やしたい!という人はもちろん借りてもいいですが、まずは美術館全体を楽しみたい、という人は借りなくてもいいのかなと思います。
気になった作品はメモ
鑑賞中していて素敵な作品に出会ったとき、忘れないようメモを取っておくのもおすすめです。
注意点ですが、シャープペンシルやボールペンは使えない場合がほとんどで、美術品の保護の観点からスマートフォンが使えない場合もあります。
メモを取る場合、筆記用具は鉛筆を持っていきましょう!
【まとめ】美術鑑賞は人それぞれ
美術鑑賞に正解はありません。
「専門家の解釈やパンフレットの通りに作品を理解すること」や「解説をしっかり読んでから作品を見よう」という方法が正しいように思えてしまいがちですが、まずは美術品を楽しむことが大切です。
もちろん、作品や作者の背景についての知識があるほうが、得られる情報は多いかと思います。
しかし作品を理解しなければと意気込むあまり、作業のように作品に向き合い、なんだか楽しくないと感じてしまうのはもったいないです。
疲れたら適度に休憩し、自分にあった楽しみ方を模索していってほしいと思います!
休日にはぜひ家族や友人を誘って美術館へ足を運んでみてはいかがでしょうか?