女性の労働環境問題

Motoharu Sugiura

1986年に男女雇用機会均等法が施行され以前に比べ表向きでは男女平等化が進んできてはいるが、実際はまだ女性が働きやすい環境とはいいがたいところもある。実際にどのような違いや差があるのか明らかにします。

目次

女性の労働環境の実態

政府が進めている働き方改革では「女性活躍推進」が柱のひとつとなっています。以前の主流な考えとして、男性は稼ぎに出て女性は家庭を守るものであるという固定概念が存在したが男女平等の時代である現代では男尊女卑のような考え、概念はなくすような動きがみられます。男性と女性に分けて労働環境の違いをまとめてみました。

労働環境の男女間格差

しかしながら実態として、日本は世界的にみて、男女間の経済的参加度および機会に格差がある。この格差の存在が、日本における女性の離職率を高めている原因のひとつでもあります。

世界的にみた日本の男女間の経済的参加度および機会の格差はどのようにして生まれているのか。例の一つとして子育ては女性がするものであるという固定概念が覆り始めている現在、男性の育休所得も日本中に普及し始めている。近年ではイクメン(育児をするメンズ)というワードが流行しているように男性を育児に参加する風潮がみられるようななった。それによってキャリアを尊重する女性が増え、政府が進めている働き方改革の「女性活躍躍進」が現実味を帯びてきた。

しかし、世界153ヶ国を対象にした「世界ジェンダー・ギャップ報告書 2020」(WEF 世界経済フォーラム)によると、日本の経済的参加度および機会は115位で、男女間の差が大きいという結果が出ている。そのうち労働力参加は79位、高官や管理職に占める女性比率は131位といずれも低い(つまり男女間格差が大きい)。まず、この日本における男女間格差をなくさないかぎり、女性の労働参加や活躍は難しいと言える。

女性の労働環境

かつて日本では、男性は外に出て働き女性は家庭を守る、という価値観が一般的でした。女性は一度は社会に出て働くものの、結婚すれば退職して家庭に入り家事や子育てに従事するべき、という考えが大勢を占めていたのです。しかし1986年に男女雇用機会均等法が施行されて以降、女性の社会的な位置づけは大きく変化してきました。女性もまた男性と同様に社会で活躍するべき、という考え方にシフトしてきたのです。

しかし先述した通りに日本の労働環境は世界と比べ数値的にみると下位に位置します。考え方がシフトしたところで根付き、定着しなければ日本の労働環境は変わらないと言えます。働く女性が増えたにもかかわらず「家事・育児は女性がするもの」という従来の価値観がまだまだ根強いという矛盾した状況にあります。女性が家事や育児に取られる時間は1日に7.4時間という調査結果もあり、圧倒的に女性の方が負担となっています。この調査結果は他の先進国に比べて多いのが現状です。そのため結婚・出産を機に今まで通りの仕事ができなくなったり、あるいはポジションを変えられるといったこともあり、働く女性は大きなストレスを抱えることとなっています。「家事・育児」という男性も関与してることなのにもかかわらず女性にばかり押し付けられられています。ここでは話が脱線するので省略しますがそれも相まって近年では結婚率が低下しています…

女性が働くうえで意識したいこと

この情勢で女性が働くうえで意識したいことがいくつかあるので紹介したいと思います。

まず一つ目はライフイベントです。
女性にとって20代から30代は仕事に打ち込みキャリアを重視したい時期ではありますがちょうど同時期に結婚や出産を迎える時期でもあります。出産を終えた後も前と同じように働きたいと考える女性は数多くいます。しかし、出産を終えると体力面や育児などの家庭環境を考えた結果、早期の職場復帰がかなわないことが多いのも事実です。そのため時間的に融通が利くパートタイム労働者になる人が多いです。女性の方が離職率が高いという結果は結婚・家事が尾を引いているのかもしれません。

二つ目は仕事のやりがいです。
結婚や出産・育児といったライフイベントを迎えると仕事を辞めて家庭に入る人が多かった昔に比べ、現代では長く働き続けることに価値を見出している女性も多くいます。仕事を長く続けるうえではライフイベントと折り合いをつけることも大切ですが、それと同時に仕事自体にやりがいがあることも重要です。そのため、多くの女性が転職先を選ぶ際にやりがいのある仕事かどうかを重視しています。
経験を積みスキルアップをして自身の成長を感じられるのは働くうえで大きな喜びとなりますが、それにはある程度の時間がかかります。仕事を長く続けていくには興味と関心が持てる分野であること、また誰かの役に立っていると思える仕事であることが大切です。これこそがまさに仕事のやりがいといえるでしょう。

以上の二つの点が女性が働くうえで意識すべきところです。

女性が働きやすくなるために

女性が理想の働き方を実現するには、それを可能にする労働環境が整っていることが必要です。ここでは、女性が働きやすい環境を実現するために必要な要素を挙げていきます。

管理職に育児経験者がいるか

子育てをしながら働くうえで上司の理解は欠かせません。やはり自分が働く職場に自分と同じ経験をしてきた人がいるととても心強いと思います。育児経験者においてはなおのことです。子育てをしながら仕事をするのが難しい現在ですがその管理職に育児経験者がいることで相談がしやすくなったり、無理な仕事を任せられといったことがなくなり働きやすい職場になります。

ワークライフバランスが取れている

かつての日本社会は生活のすべてを捧げ仕事に没頭することが当たり前とされていましたが、現代では仕事とプライベートの両立を大切にする人が増えてきています。
では、仕事とプライベートの両立を大切にしている人は何を重視しているのでしょうか。
例えば休日出勤がないであったり、残業が少なく拘束時間が少ないなど、仕事以外での時間の確保ができている職場が良いとされています。

柔軟な働き方ができる

先述した通り、女性は男性に比べ結婚・出産・育児などのライフイベントが多い。そこで女性にとって職場復帰・社会復帰が難しいという問題に直面する。
家事・育児や介護などを担っていると、どうしても仕事を休んだり勤務時間を短縮したりすることが必要な場面があります。その際に柔軟な働き方ができること、また柔軟な働き方を周りが快く受け入れてくれる職場環境があるということ女性にとってがとても重要であり、心強い職場であると言えます

自分の理想とする働き方や制度が整っている企業を探そう

以上の通り「女性活躍推進」が進められている現代ですがそれは表向きな話で日本はまだまだ女性が働きづらい環境にあると言えます。
仕事のことだけなく自分の人生について考えたときに「この企業なら理想とする生活が送れそう」と感じれる企業をきちんと探す必要があります。

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